古代、万葉歌人が度々住吉大社にお詣りに訪れました。 住吉の浜辺の美しさや、沖行く船にさらなる旅心を誘われた気持ちを 歌ったもの、浜で働く乙女達や恋心を歌ったものなど、さまざまな住吉にまつわる歌が詠まれています。
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住吉に斎く祝が神言と 行くとも来とも船は早けむ 巻十九 多治比真人土 作 遣唐使に餞する歌 |
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草枕旅行く君と知らませば、 岸の黄土ににほはさましを 巻一 清江娘子 長皇子に進る歌 |
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住吉の敷津の浦の名告藻の 名は告りてしを逢はなくもあやし 巻十二 作者不詳 |
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住吉の出見の浜の柴な刈りそね未通女らが 赤裳の裾の濡れてゆく見む 巻七 作者不詳（旋頭歌） |
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白浜の千重に来寄する住吉の 岸の黄土ににほひて行かな 巻六 車持千年 |
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住吉の得名津に立ちて見渡せば 武庫の泊ゆ出づる船人 巻三 高市黒人 |
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血沼廻より雨ぞ降りくる 四極白水郎網手綱乾せり濡れあへむかも 巻六 守部王 |
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住吉の遠里小野の真榛もち摺れる衣の盛過ぎ行く 巻七 作者不詳 |
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住吉の岸の松が根うちさらし 寄せ来る波の音の清けさ 巻七 作者不詳 |
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馬の歩み押さへ止めよ住吉の岸の黄土ににほひて行かむ 巻六 安倍豊継 |
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住吉の浅沢小野のかきつばた 衣に摺りつけ着む日知らずも 巻七 作者不詳 |
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暇あらば拾いに行かむ住吉の岸に寄るとふ恋忘貝 巻七 作者不詳 |
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住吉の里行きしかば春花のいや愛らしき君に逢へるかも 巻十 作者不詳 |
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住吉の岸を田に墾り蒔きし稲のさて刈るまでに逢はぬ君かも 巻十 作者不詳 |
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住吉の波豆麻の君が馬乗衣さひづらふ漢女をすえて縫へる衣ぞ 巻七 作者不詳 |
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住吉の小田を刈らす子奴かも無き奴あれど妹が御為と私田刈る 巻 作者不詳 |
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夕さらば潮満ち来なむ住吉の浅鹿の浦に玉藻刈りてな 巻二 弓削皇子 |
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住吉の粉浜のしじみ開けも見ず こもりにのみや恋ひ渡りなむ 巻 作者不詳 |
資料は住吉大社太鼓橋の側に設けられた万葉歌碑に書かれていた内要等をアレンジさせていただきました。 歌碑の下には三十世紀に開けるタイムカプセルが埋められています。
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