
目 次
【10月27日号】【10月21日号】【10月13日号】【10月6日号】
最新版が一番上に来ていますので順番が逆になり、ちょっと読みづらいかもしれませんがご容赦を!
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10月27日
trick or treat
邦子さん、お元気ですか いちじく、二十世紀なし、栗、さんま、日本の秋を懐かしいんで、
スーパーで見かけて買ってしまいました。松茸は香りがあまりしないし、あと食べたいもの
は、まだ少し青くて酸っぱいミカンかな‥
秋から冬にかけては毎月楽しい行事があります、
今月はハロウィン
起源はイギリスの北に住んでいたケルト人にあり、冬が近づいて人々が不安におそわれはじめ
るこの時期、10月31日には死者の魂と共に悪霊がやってくるとされていて、ケルトの予言者
たちは丘に火をたき、人家に入り込もうと狙っている悪霊を追い払うためにお面をかぶった
り、うす気味悪い衣装をまとったりして近所を練り歩いたそうで、これが現在のハロウィンの
由来なのだそうです。
ケルト人にはじまったこの行事が、スコットランド、アイルランド、ウエールズを経由してア
メリカにも広まり、現在は子供たちが仮装して「トリック オア トリート」お菓子をくれな
きゃいたずらするよ と言いながらお菓子や小銭をあつめてまわる楽しい行事になっていて、
宗教色はほとんどなく、人種のサラダボール、ニューヨークでも人種や宗教、年齢を越えてみ
んなが楽しめるお祭りの日となっているようです。
学校でもみんなで、仮装してパーティーを楽しむようですが、去年、娘の担任だった先生は
真っ黒な魔女の衣装を着て黒い帽子をかぶり、金髪のロングヘアーに顔を緑色にメイクして、
長身の彼女は本物の魔女のようでど迫力でした。
私の英会話の先生もハロウィンに長男夫婦やそのお友達とパーティーをする予定だそうで、
ちょうど金曜日の今年のハロウィンには仕事が終わったみんなが仮装して深い森の中の山小屋
のような彼女の家に集まってくるそうです。
お料理は何にするのと尋ねると、味なんかどうでもいいからとってもハロウィンらしいものに
するそうで、血の色をしたトマトスープや、真っ赤なゼリーの中に小さいクモやアリやみみず
の形をしたグミや目玉のチョコレートを入れた物と、聞いているだけで気持ち悪くなります
ハロウィンが近づくにつれ、各家庭のデコレーションも増えてきて、でっかいカボチャで作っ
たジャコランタンと呼ばれるちょうちんを庭先においている家もよくみかけます。
クモの巣を張り巡らしたり、ガイコツやモンスターでのデコレーションはかわいいほうで、池
を真っ赤に染めて死体を浮かしたり、庭の芝生の上にR.I.P(REST IN PEACE)と書かれた墓
石や血のついた手足を置いたり、ちょっと悪趣味と思えるものもときどきあったりして、それ
には私はついていけません。
今年、うちの娘は魔女の衣装を買いました。どうか、当日寒くなく、雨も降りませんように
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10月21日
月曜日はボランティアデー
アメリカではボランティア活動が盛んです。
三年前にこちらに来てすぐ、英語のわからない娘を現地の学校に通わせていた私も、娘の様子
を知ったり、いろいろな先生や父兄と顔みしりになるという目的で、娘の通う学校でのボラン
ティアを始めました。
動物園や農場への遠足に子供達を引率していったり、ランチ用のチキンを焼いたり、いろいろ
なことをやりましたが、いまでも続いているのが図書館での週一回のボランティアで、図書館
にいる先生を助けて、図書館に授業を受けに来る子供達の本の貸出、返却のお手伝いをした
り、本の整理をしたりして、半日図書館で過ごします。
英会話が殆どできなかった私は、最初の頃、書棚の本の整理しかさせてもらえなかったのです
が、最近はコンピューターを使った本の貸出や、返却、簡単な調べものまでできるようになり
ました。
ときどき、私を先生と間違えていろいろ質問してくる子がいたりして、そんなときは「自分で
調べなさい」とえらそうにいうのですが、ほんとは、私にも判らないことが多いのです。
日本から来たばかりの英語が判らない日本人の子供達も、私が図書館の受け付けにすわってい
るとそれだけで安心するようで、うれしそうな顔をすると日本語で一言二言なにか私にしゃべ
りかけて、またクラスの仲間のところに帰っていきます。
今日もいつものように図書館の授業に来る子供達のために貸出をしたりして、忙しく働いてい
ると突然バシッという音がしてコンピューターの画面が消えてしまいました。
司書のエメラルド(名前です)がほっぺたを真っ赤にしてオロオロしています、どうやら彼女
がコンピューターの線の束を踏んでしまったためショートしたようなのです。
それにおいうちをかけるように突然ガランガランと非常用のベルがなり始めました。こんど
は、ぬきうちの避難訓練が始まったのです、子供達を非常用のドアからグラウンドに避難さ
せ、異常がないかを確認し、また図書館に戻ります、
結局コンピューターは専門の人を呼ばないと復旧しないので、本の貸出を手動でして、今日の
半日をなんとか終えました。
駐在四年目となって、娘も英語を話せるようになり、学校の生活にもすっかり慣れて、私が学
校にいて様子をうかがっていなくてもだいじょうぶになったので、そろそろボランティアもや
めようかなと思うのですが、毎週のように、「ありがとう、とっても助かったわ、また来週あ
いましょうね」とエメラルドやローレン(図書館の先生)に笑顔で言われると、「どういたし
まして。また来週くるわ」とついつい笑顔で言ってしまう私なのです。
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10月13日
修繕のエキスパート
近所に住む私の一番の友人から電話がありました。
三階の屋根裏部屋のバスルームから水が漏れていて、修理の業者を呼んだら、排水パ
イプが漏れているのだったらたいしたことないけど、給水パイプが漏れているのだったら、バ
スルームのタイルをはずして、大きな工事をしなくちゃいけない。と言っているそうなんです。
アメリカ人と国際結婚をしている彼女は最近家を買ったのです。
コロニアルタイプ、築70年、敷地は約200坪、駅から歩いて5分、リビングとダイニングと
明るくて広い台所と、書斎、四つのベッドルーム、屋根裏部屋、地下室、お風呂が二つとトイ
レが四つ、まあまあ広い庭と、スタジオとして使える広い離れ、これだけの条件プラス、マン
ハッタンへ通勤圏内ということで、お値段は日本円で約5000万円。この条件でこの値段は、
住宅が安いといわれているアメリカで買う家としては安くはないと私は思います。
日本人で好んで古い家を買う人はあまりいないでしょうが、こちらでは古い家がなかなか人気
があります。特にこのあたりは海辺ということもあり、その昔、マンハッタンに住むリッチな
人たちが、好んで別荘を建てたそうで、レンガや石のなかなか凝った造りのチャーミングな家
がならんでいて、100年近く経っている家もたくさんあるのです。
たしかに、長い年月がかもしだす重みと独特の味を持った個性的な家は、とても魅力的で、こ
じんまりとした築30年の賃貸に住んでいる私にとっては、友人(Aさん)のようなすてきな
家に住むことが夢なので、とってもうらやましいのです。
ところが、この「古い家」というのがなかなかのくせもので、Aさんは、引っ越したのが六月
の中旬なのにもかかわらず、いまだにあちこち修繕しないといけないところがあって、なかな
か落ち着けないのです。
生活するために最低限度必要な修繕にとどめておくつもりだったのに、シャンデリアをつけよ
うとしたら電気の配線がショートしたり、スチーム暖房用のパイプが水漏れしたり、床をはり
かえたり、次々と修繕が必要な箇所が出てきて、もぐらたたき状態になっているのです。
同じ頃に古い家を買ったAさんの友人のアメリカ人も、台所から水漏れして地下室が水浸しに
なったり、本来はあるべき網がなかった暖炉の煙突から、知らない間に小さな動物が入り込み
死んでしまっていて、ある日暖炉の扉を開けたら、その死骸にわいていた数えきれないほどの
数のハエが部屋中に飛びまわって、オーマイゴッド状態になったりしたそうです。
いろいろ苦労して、古い家をどんどん修繕しながら住み続けていくというのは、とっても素晴
しい事だと思うのですが、日本ではあまり見られませんね。
修繕は業者にも委託しますが、人によっては仕事がおそく、時間もルーズだったりするので、
こちらでは結構なんでも自分で直してしまいます。そのための材料や道具も扱っている専門の
店があちこちにあり、簡単に手にはいるのです。それに、自分でやると材料費だけですみます。
この四か月近く自分でもペンキを塗ったり、壁紙をはったりずいぶんがんばって、「家の修理
のことならなんでも私に聞いて」と修繕のエキスパートを自称するAさんに、「とりあえず最
低限の修繕が終わって落ち着いたら、しばらく休憩したほうがいいよ。」と言ったら、「休め
ないの、今度は修繕しなくてもすぐ住める築10年以内の新しい家をさがして、ここを売るか
ら。もう古い家はコリゴリよ」という答えがかえってきました。
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10月6日
運動会
邦子さんおひさしぶりです。
今日は娘の運動会でした。今回はクラスの役員として先生の補佐をし、やんちゃ坊主達
の面倒を見て少しは役目をはたした私でしたが、数ヵ月も前から準備を始め、今日の運動会の
運営をとりしきったのは、すべて父兄のボランティアの皆さんでした。なぜかというと、日本
の学校と違って、校長先生、教頭先生以外の先生は平日は違うお仕事を持っておられる方がほ
とんどなので、こういう大きな行事は父兄の協力がないとできないのです。
算数と国語だけとはいえ週一日の授業で、日本と同じ教科書をこなさなければいけない
子供達にとって、勉強だけで精一杯で、運動会の練習などしている時間はほとんどないため、
競技種目は簡単なものでぶっつけ本番、運動会のために何度も練習を繰り返す日本の運動会と
較べると少々物足りない気もしますが、アメリカに住む子供達にとって日本の学校の楽しい行
事を体験できる数少ないチャンスを、多くのボランティアの父兄の皆さんがささえているとい
う事実が、私は素晴しいと思いました。
明日もまた、朝早くからリンゴ狩りに出かける予定です。
そろそろ紅葉が美しいニューヨークの短い秋を満喫しておきたいと思っています。
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